日本人女性の約25%、つまり4人に1人は生理不順に悩まされています。そして、不順になった時、ほとんどの人が「ホルモンバランスが乱れている」と思うはずです。
確かにホルモンバランスが乱れてしまえば、生理(月経)不順が起こってしまいます。
しかし、ホルモンバランスに影響しやすいと言われるストレスや睡眠時間、食生活などの生活習慣が原因とわかっていても全てを一度に改善するのは大変です。
それぞれの原因に合わせた生理不順の治し方をするためにも、原因を知ることは大切なのです。
目次
少しでも周期がずれたら生理不順なの?
月に1回ほどのペースで起こる生理は、2~3日程度前後することはあります。そして、数ヵ月間隔があいてしまう場合は、生理不順といえます。
しかし、ずれが1週間程度あったり、逆に40日前後で生理がくる場合には生理不順にあてはまるのか気になったことはありませんか。
正常の生理周期は、25~38日の範囲内で生理期間は4日~7日程度です。この期間に当てはまらない場合、周期が早すぎても遅すぎても生理不順になるのです。
自然になってしまう生理不順もある!?
全ての生理不順の原因が、生活習慣などによるものだとは限りません。思春期や、閉経が起こる更年期には女性としての機能が大きく変わるので、生理周期は異常になってしまいます。
それは自然なことなのです。一般的に初潮を迎えて、4~5年で女性ホルモンの分泌が安定してきます。
この期間には個人差はありますが、ホルモン分泌の安定にともなって生理周期も整ってきます。
そして、閉経に向けて女性ホルモンの分泌量が低下してくる40歳前後には、生理周期が徐々に乱れてきてしまいます。
このように女性の身体が作られる段階などで、ホルモンバランスが著しく変化することで自然に生理不順が起こることもあります。
ただ妊娠中はもちろん授乳中もしばらくの間は、排卵や月経が起こらない人がいます。この期間は、生理不順にはあたりません。
生理不順の種類を知る
生理周期が安定している場合は、平均28日周期で生理期間は平均4.6日です。そして、経血量に関しても、特に多い日でも2~3時間にナプキンを替える程度が通常なのです。
周期や期間、経血量が一般的なものから大きくずれている場合は、生理(月経)不順といいます。月経不順には、下記のような種類があるのです。
*頻発月経・・・周期が24日以下という月経が頻発する状態
*稀発月経・・・周期が39日以上という月経の回数が少ない状態
*過短月経・・・期間が2日以下しかない月経の日数が短い状態
*過長月経・・・期間が8日以上もある月経の日数が長い状態
*過多月経・・・月経時の出血量が多すぎる状態
*過少月経・・・月経時の出血量が少なすぎる状態
*無月経・・・定期的にあった月経が無くなってしまった状態
生理不順の大きな原因は、ホルモンバランスの乱れ
女性の身体では、ホルモンバランスが大きな役割を持っています。そして、ホルモンバランスはとても繊細なので、過度なストレスや生活習慣の乱れ、急激なダイエットなどで簡単に崩れてしまいます。
【ホルモンバランスを乱す原因になること】
・体質 ・ストレス ・食生活の乱れ ・睡眠不足 ・急激なダイエット など・・・
分かりやすい変化では、生理不順などが起こりますが生活に、そこまで支障が無いからと放置してしまう人もいます。
しかし、生理不順は将来的に不妊の原因となってしまう危険性もあるので、早めの対処をすることがオススメです。
そのためホルモンバランスが乱れた原因がこうした生活習慣であれば見直し、改善していくようにしましょう。
生理不順には病気が原因になっている場合もある
生理不順の原因には、生活習慣だけでなく子宮や卵巣の病気が関わっていることもあります。
何ヵ月も生理が無い・何週間も生理が続く・夜用のナプキンでも1時間程度で替えなければいけないなどの極端な異常は、病気の可能性もあります。
さらには糖尿病や肝臓病、甲状腺の病気が生理不順の原因になることもあります。
単なる生理不順だからと見過ごしたままでいると、こうした病気を見逃すことにもつながる危険性があるので、注意が必要です。
原因を知った上で適した生理不順の治し方をする
自然に起こる生理不順もあることから、見分けることは難しいようにも感じますが、これまでの生理周期や経血量などとの違いに気付いた時には婦人科を受診するようにしましょう。
そして、病気が原因であればその治療を、生活習慣の乱れが影響している場合は生活習慣の見直しをすることで生理不順も解消されていくでしょう。
女性にとっての「生理周期が安定している」ということは、ホルモンバランスが影響する心も身体も正常で安定している証拠です。
常に生理不順気味である人も、就職などの転機がきっかけに時々生理不順になる人も更年期の年齢になって生理不順が気になり始めた人もその原因について考えるようにしましょう。
将来不妊になってしまわない為にも、自分自身の身体の管理をしっかり行うことは大切です。